人間は皆まず自分のことから考えるようにできているのですが、そういう構図のために、
動けば健康になるとか、深呼吸すれば健康法になるとか、食べ物を減らせば健康法になるとか、食べ物を増やせば健康法になるとか、水を飲めば健康になるとか、水を飲むから体が壊れるのだとか、
いろいろな説を立ててそれを一生懸命やっています。
つまり、食べなければ餓死するというのに、一方では食わないことが健康法になっている。食わないと食えないの「わ」と「え」の違いなのに、生きたり死んだりしてしまう。
するとそういう考え方はでたらめだということになる。
本当は体の要求で動くと体の中から力が湧いてくるから疲れない。力が湧かなければ疲れる。
だから自分の中の要求でやらない限り動けば疲れるのです。
自分の中の要求でやっていけば、食べないことまで健康法になるのです。
昭和49年1月 野口晴哉より
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