(故)野口晴哉先生の「質問に答える」1

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五十四歳の主婦。顔に皺多く、その劣等感から抜け出したいのですが、どうしたらよろしいでしょうか?

 

顔の美しさは動きにあり、その動かし方に心が現われ、心が洗練されていないと笑い方まで妙になる。心のはたらきによって綺麗に現われる。

歳を重ねると美しくなるのはそのためで、若い時綺麗でなく、却って(かえって)歳をとって綺麗な人がよくある。

自分のことばかり考えないで、自分のことを忘れて人のために尽くすというような生活をしていれば人相はよくなる。

自分を庇い(かばい)、自分のことのみ考えていることは人相を悪くします。

 

教養は目つきをよくしますが、劣等感を持っていると、依然として口に緊まり(しまり)がない。

口をいっぱいに開き、手でさらに開いて急に放すと口が緊まってきます。

 

容貌は心の動きであり、また教養の現われである。

子供や他人のことを考えて心を養っていけばよい。

けれども容貌に対する劣等感からは抜けきれない。

何故かというと、美しいとかそうでないとかいうことは他人が決めることで、またいくら万全を期しても欠点のない人はいない。

あったら化け物である。

 

野口晴哉